カテゴリーアーカイブ フィリピンでの事業関連

著者:chikuwa

PEZA加盟の手続き

お疲れ様です!ちくわです!

今回は前回説明した投資促進機関の1つのPhilippine Economic Zone Authority (PEZA:フィリピン経済区庁)に加盟するための手順や必要なものを説明します。

①PEZAへの登録について

PEZA加盟の際に登録対象となるのは企業というよりも事業となります。

PEZAは企業規模よりもどのような事業をどのような計画で進めていくかといった情報を審査します。

PEZAに登録する事業のカテゴリは以下のようなものがあります。

  1. 輸出志向の製造業企業…生産の70%以上を輸出する製造、組立、加工事業者です。
  2. IT サービス輸出企業…売上の70%以上を海外の顧客から得るITサービス事業者です。特にBPO、コールセンター、データ入力、テープおこし、ソフトウェア開発、マルチメディアやインターネットのコンテンツ開発等を行う事業者があります。
  3. 観光関連企業…主に海外からの顧客を対象にPEZA の観光特別経済区内にてスポーツ、レクレーション、宿泊、会議、文化施設等を運営する事業者です。
  4. 医療観光関連企業…主に海外からの顧客を対象に、保健省に認められた医療サービスを提供する事業者です。
  5. 輸出志向の農産物加工製造企業…輸出向け農産物の加工製造を行う事業者です。
  6. バイオ燃料製造企業…バイオ燃料等のクリーン燃料の原料となる農作物の生産や、燃料としての加工を行う事業者です。
  7. 運輸・倉庫サービス企業…PEZA 製造企業向けの倉庫サービス企業、PEZA 企業による輸出産品製造に使われる原材料や半加工品等の輸入又は国内調達サービス等を行う事業者です。
  8. エコゾーン開発・運営事業者…下記のようなエコゾーン(経済特区)の開発、運営、メンテナンスを行う事業者です。                                                                                                                      ・ PEZA 工業団地
       ・ IT パーク
       ・ 観光エコゾーン
       ・医療観光エコゾーン
       ・ 農産物加工エコゾーン
       ・ 退職者向けエコゾーン
  9. 施設・設備事業者…下記の施設・設備の所有者/運営事業者です。                                    ・製造業企業向施設・設備
             ・IT 企業向け施設・設備
             ・退職者向け施設・設備
  10. 公益企業…エコゾーン(経済特区)内で光熱、水道等の公益サービスを提供する事業者です。

 

②1次登録

まず最初に、PEZAへ事業の詳細等をまとめた資料を提出します。
PEZAがそれをもとに事業内容を審査し、承認されたら決議書が発行されます。

その手続に必要な資料が以下のとおりです。(自分が手続きをした時の場合です。)
・PEZA申込用紙(事業カテゴリごとに分かれています。)
・親会社の会社プロフィール
・SECの会社登録証明と定款・付属定款(SEC未登録の場合は定款・付属定款の草案)
・主要取締役の履歴書(Bio Data)
・プロジェクトのタイムテーブル(建築、機械等の輸入・導入、従業員の雇用、操業開始)
・商品やサービス説明資料
・商品生産フロー
・入手先を含む原料リスト
・使用する機械や設備のリスト(数量、入手先、価格)
・発生する廃棄物とその処理方法のリスト

PEZA申込用紙には以下のことが記入事項として含まれています。
・会社情報(社名、所在地、代表者)
・申請の種類(新規登録、登録された企業の新事業、登録された企業の事業拡大、登録された企業の事業内容修正)
・パイオニア事業(最先端事業)か否か
・事業内容
・親会社の情報
・SEC等他の期間の登録情報
・協力会社の詳細
・誓約書
・反汚職証明書
・秘書役宣誓書
・会社の詳細(資本金、株主構成、役職、社員数と業務割当の計画)
・入所する工業地帯と土地のサイズ
・1年で利用する水、電気の見積もり
・発生する廃棄物の処理方法の計画
・販売対象の国や国内・海外売上比率に対象顧客の予定
・1単位あたりの値段と1~3年目の売上見積もり
・事業にかかるコスト(建築、機械、道具、輸送、オフィス用品、その他資産、仮操業資金、運転資金)
・資金の調達元(自社資金、融資等)

この申請が承認されて決議書が発行されたら次のステップに進みます。

 

③2次登録(本登録)

決議書が発行されたら、そちらに記載されている要件通りに資料等を準備して本登録の申請をします。

本登録の申請の際に必要な資料が以下のとおりです。
・SEC登録証明と承認された定款・付属定款
・入所する工業地帯の代表者への入所依頼レター
・入所する工業地帯の代表者からの土地の予約の承認
・様々な事項を遵守するという誓約書(Undertaking)
・PEZA副長官への推薦依頼レター
・入所する工業地帯への3ヶ月分の土地リース代支払いと領収書
・登録料9,600ペソと領収書
・事業に関連する他の政府機関へのPEZA加入表明レター送付と返信レター
・PEZA環境部の指示の下、環境順守証明(ECC:Environmental Compliance Certificate)、事業規模が小さい場合は非該当証明(CNC:Certificate of Non-Coverage)のオンラインでの取得

また、決議書発行後に入所する工業地帯の変更等があると、決議書の修正をしなくてはならなく、PEZA長官へ決議書の修正依頼レターの送付と修正代1,200ペソを支払う必要があります。

これらの提出をPEZA法務部に行い、承認された後にPEZA登録契約書とリース契約書に署名をします。
それから約1週間後にPEZA長官の署名がされた契約書とPEZA登録証明を受け取ることで正式にPEZA登録がされます。

以上がPEZAに加盟するための説明でした。
参考となれば幸いです。

著者:chikuwa

フィリピンの投資促進機関

お疲れ様です!ちくわです!

今回はフィリピンの投資促進機関について説明します。

フィリピンでは国内・外資企業が投資促進機関に加盟することで、さまざまな優遇措置を受けることができます。

 

①Philippine Economic Zone Authority (PEZA:フィリピン経済区庁)

PEZAに加盟して、PEZA認定の工業団地といった経済区に入ることでさまざまな優遇措置を受けられます。

工業団地はフィリピン国内に多数存在し、PEZA運営の公営経済区と民間企業運営の民間経済区があります。

また、PEZAが分類する業種に対応する工業団地が存在しています。

主な優遇措置は、パイオニア事業(最先端事業)ならば6年、それ以外の事業は4年の法人税免除(ITH:Income Tax Holiday)があります。その後は現状売上5%の税金となっています。

現在TRAIN2と呼ばれる新税制によって税率が変わるのではないかと囁かれています。

他には手続きの簡素化や、特別Visaの取得等があります。

自分もPEZA加盟の手続きに携わったため、今後手続方法と内容を説明する予定です。

 

②Board of Investment (BOI:投資委員会)

優遇措置についてはPEZAと似ております。ただし、PEZAと違い工業地帯に入る必要はありません。

 

③Clark Freeport Zone (クラーク特別経済区)

クラーク特別経済区は、マニラから北に約60km のパンパンガ州アンヘレス市にある旧米軍(空軍)基地の跡地に作られた経済特区です。

この地区に投資する企業への優遇措置付与は、クラーク開発公社 (Clark Development Corporation: CDC)の管轄となっています。
登録企業は、BOI もしくはPEZA 登録企業に適用されるものとほぼ同じ優遇措置を受ける事ができます。ただし、所得税免除は無いようです。

 

④Subic Bay Freeport Zone (スービック湾特別経済・自由港区)

スービック湾特別経済・自由港区は、マニラの北、約80km のサンバレス州オロンガポ市の旧米軍(海軍)基地跡地を含む地区に開発された経済特区です。

総面積は約60,000 ヘクタールあり、この地区に立地する企業への優遇措置付与は、スービック湾都市開発庁 (Subic Bay Metropolitan Authority: SBMA)の管轄となっています。

 

以上が主な投資促進機関でした。
他にもフィリピン中にこのような機関があるため、行うであろう事業に適した機関や場所を選択できます。

 

 

著者:chikuwa

フィリピンで会社設立するには

お疲れ様です!ちくわです!

 

前回の続きで、実際にフィリピンで会社を設立するために必要な手順を説明します。

自分が行った現地法人のケースとなります。

①手続きする機関

手順の説明の前に会社設立の申請を行う機関を説明します。

会社設立はSecurities and Exchange Commission(SEC:証券取引委員会)という機関で行います。

本社はマニラのパサイにあります。日本大使館や貿易センターの近くにあり、マニラ空港からも近いです。

会社設立だけでなく、会社の基本情報シート(General Information Sheet:GIS)や決算書(Financial Statements:FS)の受け取りに会社関連資料の管理もしています。

ちなみにSEC関連のオンラインサービスで会社の定款やGIS等の書類を配達で購入できるサービスやGISやFSの申請を郵便でできるサービスがあります。それらは利用したことがないため、なんとも言えません。

②会社名の予約

フィリピンでは日本のように自由に会社名は決められません。SECのシステムで類似の会社名がないか判定され、似ている名前は弾かれてしまいます。
自分がこの手続をしたときは申請用紙に記入をして、印紙(100ペソ)を購入して1ヶ月間の社名予約を行いました。
(最大3ヶ月できるみたいですが、自分は1ヶ月しかできませんでした。)
ちょうど自分が手続き中に、CRS(Company Registration System:会社登録システム)というシステムが導入されました。
現在はそのシステム上で予約でき、予約代もシステム上で請求されます。
これ以降の手続きの基本的にCRS上で行います。

③定款の作成

SECにて書類一式が500ペソで販売していますが、CRS上で情報入力が完了すると、定款が作成されます。
定款作成の際にいくつか決定し、記入し、CRS上に入力しなくてはなりません。
フィリピンの定款は2種類あり、Articles of Incorporation(定款)とBy Laws(付属定款)から成っております。
定款では、以下のことを記載します。
    1. 社名
    2. 会社所在地
    3. 事業内容
    4. 会社存続期間(最大50年)
    5. 取締役リスト(名前、国籍、住所)
    6. 資本金や1株の価格
    7. 株主リスト(名前、国籍、住所、持株)
    8. 発起人リスト(名前、国籍、住所、持株)
    9. 財務役の指名
    10. 取締役の署名(サイン)
    11. 取締役の情報

2の会社所在地については、所在地変更は難しくないため、仮住所でも特に問題ないと思います。手間が嫌な場合はオフィス等を決定してからのほうが良いです。

3の事業内容は狭い範囲の内容とすると新たな事業を始める際に事業内容を変更することとなるため、広い範囲で定めることをおすすめします。

会社の制限として、取締役、発起人はそれぞれ5名以上、15名未満でなくてはなりません。
取締役は過半数がフィリピン居住者でなくてはなりません。(フィリピン人でなくてもよいらしいです。手続当時はフィリピン人だと思っていました。)
また、財務役、秘書役を任命しなくてはならなく、財務役はフィリピン在住者で、秘書役はフィリピン人でなくてはなりません。
財務役は会社の金銭の管理をし、その出入りについての記録を帳簿等で保管する責任を有する役職です。
秘書役は取締役会や株主総会の議事録の作成、株主名簿の保管、会社の社印の保管、捺印、その他会社の書類について署名を行う役職と成っています。署名の頻度が代表取締役に匹敵するくらいあります。

6の資本金に関しては、授権資本金(Authorized Capital)、引受資本金(Subscribed Capital/ Outstanding Capital)、払込資本金(Paid-up Capital)という3種類の資本について区別する必要があります。

授権資本とは、会社の株主が引き受けて支払われるべき最大の金額として定められた金額を指します。

引受資本とは、授権資本のうち、株主が引き受けた部分を指します。

払込資本とは、株主により実際に払い込まれた資本の額をいいます。

詳しく説明すると、授権資本は会社が株式を発行して株主から払込を受けることのできる資本の額の最大限をいい、引受資本は株主が既に引き受けた株式について全額の払込を行った場合の資本額を指すといえます。

また、日本の株式会社とは異なり、フィリピンの株式会社の株式引受人は引き受けた株式の全額を払い込む必要はなく、引受契約において残額の支払時期が定められているか、払込時期が定められていない場合には取締役会が要求したときに払い込むこととされていれば、最低その4分の1を支払えばよいこととされており、実際に払い込まれている資本の額が払込資本となります。

この定款作成でもそうですが、フィリピンはサイン社会であるため、契約等の書類に署名は書かせません。
しかも、原紙(オリジナル)でないと受け付けない場合が多いので、取締役はすぐに会える人を選定することをおすすめします。

付属定款では以下のことを記載します。

  1. 取締役会に関する事項
  2. 株主総会に関する事項
  3. 株主総会の定足数に関する事項
  4. 株主の議決権の代理行使に関する事項
  5. 取締役、役員及び従業員に関する事項
  6. 取締役の選任に関する事項
  7. 取締役以外の役員の選任に関する事項
  8. 付属定款の違反の場合の罰則に関する事項
  9. 株券発行の方法に関する事項
  10. その他事業遂行のために必要と思われる事項

特に年次の株主総会開催日や会計年度を決めなくてはなりません。
この株主総会開催日はGIS提出時期に関わってきます。この日から30日以内にGISを提出しなくてはなりません。
また、会計年度はデフォルトで1月(12月締め)となっていますが、海外本社と合わせる形で変更はできます。

 

④その他資料作成

定款以外の必要な資料もCRS上で作成されます。

以下のものがあります。
・財務役宣誓書
・SEC F100フォーム(外資の現地法人用書類)
以前は銀行で法人口座を開設して、預金証明書や送金証明書も提出しなくてはならなかったそうですが、自分は一切無しで申請できました。

将来経済区(PEZA等)に入る予定があっても、加盟前にCRS上でそれを選択すると、SEC側の確認時に面倒なこととなるので、FIA(Foreign Investment Act:外資法人)を選択しましょう。(実体験)

書類に署名が入った後はNotary Public(ノータリーパブリック)にてNotarize(ノータライズ)をする必要があります。
Notary Publicとは公証人の意味で、Notarizeするとは書類を公式文書にする手続きのことを言います。
Notary Publicの欄がある書類はNotarizeしないと正式な文書として認められません。
Notary Publicに関しては、今後詳細を説明します。

⑤CRS上に書類をアップロード

作成した書類はPDF化してCRS上にアップロードします。
アップロードするとSEC側が書類の審査を行います。
フィリピンであるため、レスポンスに時間がかかります。
OKだとCRS上で請求書が送られ、その金額のとおりに10日以内に支払わなくてはなりません。
LANDBANKというフィリピンの銀行のサービスか現金で直接SECに支払う必要があります。
その際の領収書はCRSに支払いの証拠としてアップロードすると次の段階に進みます。
その後も領収書は必要であるので、絶対に紛失しないようにしましょう。
フィリピンでは領収書もオリジナルを求められることがあるので、事業を行う際は管理を徹底すべきです。

⑥書類一式提出

作成したオリジナルの書類1セットとコピー3セットをReceiving(受取)と呼ばれる部署に提出します。
その際に領収書のコピーも添付します。
SEC側が受取時に証明書受取日を教えてくれるので、それ以降に会社設立証明が受け取れます。

⑦その後行うこと

会社設立後に行うことは、株主台帳を購入してSECにそれを登録することです。
会社設立後30日以内に支払わなくてはなりません。
購入後に申請用紙を記入して、会社設立証明を受け取った部署で手続きできます。
株主台帳にスタンプが押され、このスタンプのコピーも今後必要となります。

 

以上となります。

自分が実際に手続きした際の流れを記載しています。

参考となれば幸いです!

著者:chikuwa

フィリピンへの事業進出について

お疲れ様です!ちくわです!

今回はフィリピンに事業進出する場合についての説明をします。

特にフィリピンへの進出形態についてです。

自分が実際に行ったものは以下のうち1つだけなので、他の形態については詳しくありませんが、各形態で法人に値するものを設立するのに大差はありません。

 

①現地法人(子会社)

自分が携わっている事業形態はこれです。日本又はその他外国の100%子会社であり、親会社とは全く別の法人格を持ちます。

100%海外資本で現地向け企業とするには最低資本金として20万米ドル(約2000万円)以上が必要なため、最低資本金を少なくするために60%以上をフィリピン国内の人・法人に持たせるパターンもあります。その際はフィリピン側に事業を乗っ取られるリスクがあります。

ただし、70%以上の売上が海外となる輸出型企業とすると最低資本金は5000ペソ(約11,000円)で済みますし、100%海外資本とできます。

 

②支店

現地法人との差は支店の責任は海外の本社となる点です。本社の延長となり、同じ法人格を有します。

最低資本金に関しては現地法人と同じだと思います。

現地法人・支店ともにフィリピンで経済活動を行うことができます。

これに関してはほぼノータッチです。

③駐在員事務所

海外本社がフィリピンの状況等の連絡のために設置する形態です。

商品・サービスの販売等の経済活動は一切認められていません。

認められていることは以下のとおりです。

  1. 本社の製品およびサービスの情報宣伝と販売促進
  2. 市場調査の実施
  3. フィリピンにおける情報収集
  4. 製品の品質管理

以上の3つが主なフィリピン進出形態となります。

外国人の規制を受けないために、フィリピン人の奥さん名義やパートナー名義で登記して事業を行うパターンもありますが、今回は海外の会社が自身の資本で進出する形態を説明しています。

 

参考となれば幸いです!